平和を求める祈り (アシジの聖フランシスコ)


アシジの聖フランシスコ(1181〜1226)
12〜13世紀イタリアの聖人。フランシスコ修道会創立者、イタリアの守護聖人。聖フランチェスコともいう。
アシジの裕福な家庭に生まれ、ラテン語・フランス語・文学(詩)を学んだ後、軍人となった。
20代前半で捕虜となり、スポレトの街でで幻を見て回心、アシジに戻り、財産を売り払って教会に寄進し、自らは清貧の生活に入った。

弟子が多く集まると、彼らのために戒律をととのえ、ヨーロッパ各地に説教者として派遣した。彼らは1209年、教皇インノケンティウス3世によって修道会として認可された。(志を同じくする女子修道会「クララ会」の創立は1212年。なお、新しい戒律の認可は1223年)。

聖フランシスコは、世界のすべてが神の美しさの映しであると捉え、全被造物を「わが兄弟姉妹」と呼んだ(→Brother Sun, Sister Moon)。

1219年にはエジプトでイスラムの支配者に教えを説き、当時イスラムの支配下にあったエルサレムの聖地巡礼を許可された。

1224年の夏、ラベルナ山において幻を見、聖痕(せいこん…… stigma, 複数形 stigmata。キリストが十字架上で受けた傷と同じ傷が、手足・わき腹など肉体上の随所に現われ、激しい痛みを伴う)を受けた。(聖痕を受けた最初の聖人。)

晩年は盲目となったが、鳥や動物たちと話すことができたという逸話など、さまざまなエピソードとともに、世界中で慕われている聖人である。
記念日は10月4日。

小鳥たちに説教をする聖フランシスコ(ジョットによるフレスコ画)
     アシジ(イタリア)、サン・フランチェスコ大聖堂の壁画
Francis Preaches to the Birds (Fresco by Giotto) Basilica of San Francesco d'Assisi


日本語の「平和を求める祈り」
英語の「平和を求める祈り」

平和を求める祈り (アシジの聖フランシスコ)



主よ、
わたしをあなたの平和の道具として
お使いください。

憎しみのあるところに 愛を、
いさかいのあるところにゆるしを、
分裂のあるところに一致を、
疑惑のあるところに信仰を、
誤っているところに真理を、
絶望のあるところに希望を、
闇に光を、
悲しみのあるところに喜びを
もたらすものとしてください。
慰められるよりは 慰めることを
理解されるよりは 理解することを、
愛されるよりは 愛することを、
わたしが、求めますように。

わたしたちは与えるから受け、
ゆるすから ゆるされ、
自分を捨てて死に、
永遠の命をいただくのですから。




Prayer for Peace(Make Me an Instrument of Your Peace)

attributed to St. Francis of Assisi


Lord, make me an instrument of Your peace.
Where there is hatred, let me sow love;
where there is injury, pardon;
where there is doubt, faith;
where there is despair, hope;
where there is darkness, light;
where there is sadness, joy.

O, Divine Master,
grant that I may not so much seek
to be consoled as to console;
to be understood as to understand;
to be loved as to love;

For it is in giving that we receive;
it is in pardoning that we are pardoned;
it is in dying that we are born again to eternal life.





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