お告げの祈り・アレルヤの祈り



「お告げの祈り」・「アレルヤの祈り」について (解説、唱え方)
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ジャン=フランソワ・ミレー『晩鐘』 (パリ・オルセー美術館蔵)
L'angélus, by Jean-François Millet. (Current location= Musée d'Orsay, Paris)




「お告げの祈り」・「アレルヤの祈り」について

「お告げの祈り」とは、大天使ガブリエルによって、マリアが救い主の母となることが告げられたことを思い起こし、救いのわざにわたしたちも与(あずか)ることができるように祈るものです。伝統的に朝(午前6時)・昼(午後0時)・晩(午後6時)に、起立した姿勢で唱えられました(地域の事情、あるいはミサの始まる直前など、異なる時間に唱えることがあります)。

お告げの祈りを唱える時間は、教会の鐘の音で知らされました。これを「アンジェラスの鐘」(アンジェラスとは「天使」の意)といいます(「お告げの鐘」とも)。
鐘の音が聞こえると、それまでの作業の手を休め、立って皆で唱えるのです。

鐘の鳴らし方は独特で、
「◎主の御使いの告げありければ」と先唱者が言うときに ⇒3回鳴らす
「◎われは主のつかいめなり」と先唱者が言うときに ⇒3回鳴らす
「◎しかして御言葉は人となり給い」と先唱者が言うときに ⇒3回鳴らす
「◎天主の聖母われらのために祈り給え……」 ⇒以降、祈願が終わるまで鳴らし続ける。
というものでした。

「お告げの祈り」は、復活節を除いて、毎日唱えられます。

復活節中は、「アレルヤの祈り」が唱えられます。「アレルヤの祈り」は、「お告げの祈り」に代えて、復活の主日の前日の昼から、聖霊降臨の主日の晩まで(かつては三位一体の主日の前日の昼まで)、「お告げの祈り」と同様に起立して唱えるものです。



〔凡例:◎=先唱  ▲=会衆一同〕

お告げの祈り

文語体         →英語版


≪お告げの祈り (口語体)≫

◎主のみ使いのお告げを受けて
▲マリアは聖霊によって神の御子をやどされた。

◎恵みあふれる聖マリア、主はあなたとともにおられます。主はあなたを選び、祝福し、あなたの子イエスも祝福されました。
▲神の母聖マリア、罪深いわたしたちのために、今も、死を迎える時も祈ってください。アーメン。

◎わたしは主のはしため、
▲おことばどおりになりますように。

◎恵みあふれる聖マリア、主はあなたとともにおられます。主はあなたを選び、祝福し、あなたの子イエスも祝福されました。
▲神の母聖マリア、罪深いわたしたちのために、今も、死を迎える時も祈ってください。アーメン。

◎みことばは人となり、
▲わたしたちのうちに住まわれた。

◎恵みあふれる聖マリア、主はあなたとともにおられます。主はあなたを選び、祝福し、あなたの子イエスも祝福されました。
▲神の母聖マリア、罪深いわたしたちのために、今も、死を迎える時も祈ってください。アーメン。

◎神の母聖マリア、わたしたちのために祈ってください。
▲キリストの約束にかなうものとなりますように。

祈願 神よ、み使いのお告げによって、御子が人となられたことを知ったわたしたちが、キリストの受難と十字架を通して復活の栄光に達することができるよう、恵みを注いでください。わたしたちの主イエス・キリストによって。
▲アーメン。




≪お告げの祈り (文語体)≫


口語体英語

◎主の御使(みつか)いの告げありければ
▲マリアは聖霊によりて懐胎
(かいたい)し給えり。

◎めでたし、聖寵(せいちょう)(み)ち満(み)てるマリア、主 御身(おんみ)とともにまします。御身は女のうちにて祝せられ、御胎内(ごたいない)の御子(おんこ)イエズスも祝せられ給(たも)う。
▲天主の御母
(おんはは)聖マリア、罪人(つみびと)なるわれらのために、今も臨終の時も祈り給え。アーメン。

◎われは主のつかいめなり。
▲仰
(おお)せの如(ごと)くわれになれかし。

◎めでたし、聖寵(せいちょう)(み)ち満(み)てるマリア、主 御身(おんみ)とともにまします。御身は女のうちにて祝せられ、御胎内(ごたいない)の御子(おんこ)イエズスも祝せられ給(たも)う。
▲天主の御母
(おんはは)聖マリア、罪人(つみびと)なるわれらのために、今も臨終の時も祈り給え。アーメン。

◎しかして御言葉(みことば)はひととなり給い、
▲われらのうちに住み給えり。

◎めでたし、聖寵(せいちょう)(み)ち満(み)てるマリア、主 御身(おんみ)とともにまします。御身は女のうちにて祝せられ、御胎内(ごたいない)の御子(おんこ)イエズスも祝せられ給(たも)う。
▲天主の御母
(おんはは)聖マリア、罪人(つみびと)なるわれらのために、今も臨終の時も祈り給え。アーメン。

◎天主の聖母われらのために祈り給え。
▲キリストの御約束
(おんやくそく)にわれらを適(かな)わしめ給え。

祈願 主よ、われら天使の告げを以
(もっ)て御子(おんこ)キリストの御託身(ごたくしん)を知りたれば、願わくはその御苦難(ごくなん)と十字架とによりて、ついに御復活(ごふっかつ)の栄えに達するを得んため、われらの心に聖寵(せいちょう)を注ぎ給え。われらの主キリストによりて願い奉(たてまつ)る。
▲アーメン。




≪The Angelus (英語版)≫


→日本語版(口語体)・(文語体

V- The Angel of the Lord declared unto Mary.
R- And she conceived by the Holy Spirit.

Hail Mary, full of grace. The Lord is with thee. Blessed art thou among(st) women, and blessed is the fruit of thy womb, Jesus.
Holy Mary, Mother of God, pray for us sinners, now and at the hour of our death. Amen.

V- Behold the handmaid of the Lord.
R- Be it done unto me according to thy word.

Hail Mary, full of grace. The Lord is with thee. Blessed art thou among(st) women, and blessed is the fruit of thy womb, Jesus.
Holy Mary, Mother of God, pray for us sinners, now and at the hour of our death. Amen.

V- And the Word was made Flesh.
R- And dwelt among us.

Hail Mary, full of grace. The Lord is with thee. Blessed art thou among(st) women, and blessed is the fruit of thy womb, Jesus.
Holy Mary, Mother of God, pray for us sinners, now and at the hour of our death. Amen.

V- Pray for us, O Holy Mother of God.
R- That we may be made worthy of the promises of Christ.

LET US PRAY:
Pour forth, we beseech Thee, O Lord, Thy grace into our hearts;
that, we to whom the Incarnation of Christ, Thy Son,
was made known by the message of an Angel,
may by His Passion and Cross,
be brought to the glory of His Resurrection
through the same Christ our Lord. Amen.



アレルヤの祈り

アレルヤの祈りは、お告げの祈りに代えて、復活の主日の前日の昼から、聖霊降臨の主日の晩まで起立して唱えるものです。

文語体         →英語版



≪アレルヤの祈り (口語体)≫

◎神の母聖マリア、お喜びください。アレルヤ。
▲あなたにやどられた方は。アレルヤ。
◎おことばどおりに復活されました。アレルヤ。
▲わたしたちのためにお祈りください。アレルヤ。
◎聖マリア、お喜びください。アレルヤ。
▲主はまことに復活されました。アレルヤ。
祈願 神よ、あなたは御子キリストの復活によって、
世界に喜びをお与えになりました。
キリストの母、聖マリアにならい、
わたしたちも永遠のいのちの喜びを得ることができますように。
わたしたちの主イエス・キリストによって。
▲アーメン。




≪アレルヤの祈り (文語体)≫


口語体英語

◎天の元后(げんこう)喜び給え。アレルヤ。
▲御身
(おんみ)に宿り給いし者は。アレルヤ。
◎宣
(のたま)える如(ごと)く よみがえり給えり。アレルヤ。
▲われらのために天主に祈り給え。アレルヤ。
◎童貞マリア喜び給え。アレルヤ。
▲ 主 まことによみがえり給いたればなり。アレルヤ。
祈願 御子
(おんこ)イエズス・キリストの御復活(ごふっかつ)をもって世界を喜ばしめ給いし天主、願わくはその御母(おんはは)童貞マリアによりて、終わりなき命の喜びをわれらに得しめ給え。われらの主キリストによりて願い奉(たてまつ)る。
▲アーメン。


「元后」とは、女王の意。すなわち、「元」=第一の (例:国家首)+「后」=きさき、妃。


≪Prayer to Mary, Queen of Heaven (英語版)≫


→日本語版(口語体)・(文語体

V- Queen of heaven, rejoice. Alleluia.
R- The Son whom you were privileged to bear, Alleluia,
V- has risen as he said, Alleluia.
R- Pray to God for us, Alleluia.
V- Rejoice and be glad, Virgin Mary, Alleluia.
R- For the Lord has truly risen, Alleluia.
LET US PRAY:
O God, it was by the Resurrection of your Son, our Lord Jesus Christ,
that you brought joy to the world.
Grant that through the intercession of the Virgin Mary, his Mother,
we may attain the joy of eternal life.
Through Christ, our Lord. Amen.




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