スヌ校長と英語de聖書 入門


2008年8月7日試作






★音読について★



固有名詞の読み方

英語の聖書の一節を声に出すときは、
何よりもまず、固有名詞の発音
辞書で調べなくてはなりません。

これは、何も聖書に限った話ではありません

たとえばわたしたちのよく知っている外国の地名。
日本語は、現地発音を採用していることが多いので、
現地では意外と日本語風の発音が通用することもあります。
でも、
英語で発音するときは、
英語流に変えなくてはなりません。

ポーランドの首都はワルシャワで、
現地発音はワルシャヴァ、のような音ですが
英語ではウォアソウ(Warsaw)といいます。
ウクライナという国は、英語だとユークレイン(Ukraine)。
グルジアという国は、英語だとジョージア(Georgia)。 全然、印象が違うでしょう?

同じように聖書の地名や人名も
英語で発音するときは、英語流にしなくてはなりません。
アクセントの位置も、要注意です。

英語の音読では、固有名詞の発音は必ず辞書で確認しましょう。
このページ(リンク先も参照)では、代表的な固有名詞の発音のめやすをカタカナで示してあります。



固有名詞の発音の例

●旧約
ヤコブ      Jacob   ジェイコブ
イザヤ      Isaiah   アイザイ
ダビデ      David   デイヴィッド

●新約
イエス      Jesus   ジーザス
ペトロ      Peter   ピーター
トマス      Thomas   マス
         (×トーマスとは読みません!

●地名
エルサレム      Jerusalem   ジェルーサレム
シオン      Zion (一部の聖書では Sion)   ザイアン
ガリラヤ      Galilee   ギャリリー
聖書の固有名詞の発音へ



文の読み方

音読する前に、日本語でしっかりと意味を把握しておきましょう。

そして、日本語の意味のまとまりをもとに
英語の単語のまとまりを意識しましょう。

書かれた単語を、無神経にひとつずつ声に出しても、
そこには何の息吹も宿りません。

音読という行為は、文字という形で眠っていることばを
目覚めさせ、そして生命を吹き込む行為だからです。



一般的な音読の要領

最初は、無理につなげて読もうと考えないことが大事です。
とくに聖書の音読では、つなげて速く読む人は、それほど多くありません。
(逆に言うと、英語の聖書朗読を聞く機会は
  日本人のキリスト教徒にとってリスニング能力を伸ばす機会でもある。)

それぞれの単語の第1アクセントは正確に!(辞書を活用しよう)
  言うまでもないことですね。

カタカナ化している語で注意すべき単語は、意識的に矯正する。
  たとえばイメージ(×)。
  image は、ミッジと発音しないと通じません。
  同様にマネージ(× manage)はメァニッジ、
        ダメージ(× damage)はデァミッジです。
  また、angel は、「エンジェル」ではなく、エインジェル、
  change は、「チェンジ」ではなく、チェインジ、とするだけで
  きれいな英語発音に近づきます。

代名詞主語にはアクセントを置かない。
  構文にもよるので一概には言えませんが、一般論として
  I や he 、it などの代名詞が主語となっている場合には、
  通常、そこにアクセントを置かず、むしろその次にくる動詞にアクセントがきます。
      (be動詞ならそこにもアクセントはない)
  日本人の英語がなかなか流暢にならないのは
  このことを学んでいないせいだと言う人もいるほど、
  大切な要領です。

that 節では、that の前で小休止。
  区切り方の問題です。(アクセントの問題とも関係がある。)

  たとえば I think that he is a good person. という文を声に出して読むとき、
  × I think that / Tom is a good person. のように、thatの後ろの、/の位置で文を切って発音する人を見かけます。
  実は、音読としてはこれは正しくありません。
      (実際の英会話で、次に何を言おうか考えながらゆっくり話すような場合なら、that の後ろで区切ることはある)

  正しくは、○ I think / that Tom is a good person.
  とし、この that にはアクセントを置きません

「暗いエル(dark L)」が発音できたら、かなりの達人(?)
  りんごは、apple で、カタカナで書くと「アップル」のはずなのに、
  「エァポー」のような発音に聞こえませんか?
  これは、エル(l)というアルファベットで示される音が、
  語頭以外の位置で、母音化してしまう現象によるものです。

  すでに完全に母音化した例として、
  talk (トォク)があります。
  誰も「タルク」と発音しないでしょう?

  同じようなことなのです。たとえば、
  milk という発音は、「ミルク」のようには聞こえません。
  日本人と話し慣れている外国人なら、「ミルク」という発音でも分かってくれますが、
  ふつうは「ミルク」と言っても通じません(rとlの区別にもよる)。
  でも、lを母音化させ、
  思い切って「メゥク」というと
  通じたりします。

  カタカナ発音に捉われないことはとても大切で、
  その最たる例がこの「暗いエル」(dark l)だと思います。

milk ×ミルク →メゥ
people ×ピープル →ピープォ
little ×リトル →トゥ または ルゥ(tとlの同音化)
cynical ×シニカル →ナコォ




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